パンテオン2 シヴァ神

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ヒンドゥー教三大神のうち、破壊と再生を司るシヴァ神です。
ブラフマーが創造し、ヴィシュヌが維持する世界を、シヴァが破壊します。
 
「ナタラージャ(踊るシヴァ)」と呼ばれるこのポーズが有名です。
インドでは、シヴァが踊り続ける限り、
この世は存続する、と信じられています。
 
シヴァには、額に第三の目があります。
この目が開くと、すざまじい光線と火炎が発せられ、
怒りの対象や敵を焼き尽くします。
 
この目ができた由来として、こんな話があります。
シヴァがあまりに長い間、修行ばかりしているので、
退屈した妻のパールヴァティーが後ろから夫に近づき、
両手で目隠ししました。
だーれだ
 
しかしその瞬間、世界が闇に包まれ、人々は恐怖におののきました。
シヴァも、なぜ突然暗闇が襲ってきたのか分からず、
とにかくこの世に光を取り戻さなければ 
と気合を入れました。
すると額が割れて、そこからまばゆい光があふれ、
世界は再び光に照らされたのです。
 
「・・・ちょっとかまって欲しかっただけなのに・・・」
 
ヒンドゥーの神々は、同じくインド生まれの
仏教にも取り入れられています。
〔  〕内は仏教での呼び名。&の右は配偶神です。
 
 ●ブラフマー梵天〕 &サラスヴァティー弁才天
 ●ヴィシュヌ 〔那羅延天〕 &ラクシュミー 〔吉祥天〕
 ●シヴァ 〔大自在天/大黒天〕 &パールヴァティー聖観音菩薩〕
 
※シヴァの配偶神は他にもいます。
※弁「財」天と書くのは、金運と結びつけて
信者獲得を狙ったもの。
七福神の大黒さまは、本来は
  神道大国主命(おおくにぬしのみこと)。
   しかし「だいこく」と読めるため後に同一視されました。
 
他に、梵天と対の存在である帝釈天も、実はインドラというヒンドゥーの神。
寅さんの前口上でおなじみですね。
こうして見ると、仏教世界で「~~天」と呼ばれる仏の多くが
ヒンドゥー教起源であると言えます