ローマ数字のひみつ

火曜・ローマデーです
 
算用数字1,2,3・・・を、アラビア数字と呼ぶのに対して、
Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ・・・をローマ数字と呼びます。
よく時計の文字盤などに使われていますね。
 
ローマ時代には、アルファベットが数字も表していました。
Ⅰ(アイ)が1、Ⅰが3つあれば3。Ⅴ(ブイ)が5。
 
問題は4です。Ⅰを4つ並べてもよいのですが、
3と見間違えるかもしれません。それに、なるべく早く書きたい。
 
4は5-1ですね。そこでⅤの手前にⅠを置いて、
5から1つ戻るよ、と言う意味で Ⅳ と書きます。
これだとタテ線が3本ですみます。
 
6は5+1なので、Ⅴの向こうにⅠを置き Ⅵ 。
同様にⅦ、Ⅷ。
では9は・・・ⅤⅠⅠⅠⅠ?
 
その前に、10はⅩ(エックス)で表します。
9は10-1。ということは・・・?
9は Ⅸ です。3本ですみます。
 
これで1~10は読めますね。
続きは次の通り。
L=50、  C=100、  D=500、  M=1000
 
例えば今年の年号、2012なら、MMXⅡ となります。
 
ここで問題です。これはいくつでしょうか?
MDCCLXXXⅠX
 
そうです。すべて足して、1789。
フランス革命の年でした。
 
では応用編。さっきの4と9の法則を踏まえて、
これはいくつでしょうか?
MCDXCⅡ
 
わかりましたか?
1492。コロンブスが新大陸に到達した年でした。
 
古代ローマ時代(紀元前8世紀~紀元後5世紀)にはまだ西暦はありませんが、上記の要領で数を表していました。
 
ヨーロッパの古い建造物(城門、橋など)には、それが建てられた年がこのようなローマ数字で刻まれています。中世の書類、書物などにも使われていました。ヨーロッパを旅するさい、この読み方を覚えておくと、便利ですよ。
 
この表記には、「位取り」の概念がありません。
だから、筆算がとおってもややこしくなります。

そこで、アラブの商人たち(すでにインドから10進法と「ゼロの概念」
を学んでいた)が使っていた数字が、7世紀以降世界中に普及したのです。