ギリシア神話の世界にひたる

丸の内の「三菱一号館美術館」で開催中の
バーン・ジョーンズ展」に行って来ました。
http://www.mimt.jp/bj/
 
ヴィクトリア朝、特にラファエル前派の絵画が好きです
ロセッティにミレイ、そしてバーン・ジョーンズ
ウィリアム・モリスや、アーツ&クラフツ関連の展示も
見つけると行ってしまいます。
 
今回の目玉は「ペルセウス」。
ギリシア神話の英雄の一人で、メドゥーサの首をとったり、
海の怪物から王女アンドロメダを救ったりしました。
最近では、映画「タイタンの戦い」の主人公にもなりました。
 
ほかに「クピドとプシュケ」の連作や
ピグマリオンと彫像」の連作などもあり、
ギリシア神話好きにはたまらない展示になっています。
 
彫刻家のピグマリオンは、自分が作った彫像の女性に
恋をしてしまい、こんな妻が欲しい、と女神に祈ります。
すると、本当に彫像に命が吹き込まれ、生きた人間となるのです
 
この神話をもとにして、イギリスの劇作家バーナード・ショーは、
マイ・フェア・レディ」の原作を書きました。
男性が自らの手で、自分の理想の女性を作り上げていく
というストーリーは、舞台や、オードリ・ヘプバーンの
映画でおなじみですね。

私はバーン・ジョーンズの、
正直、どれも同じに見える、
ちょっとあどけない感じの女性の表情が好きです。
衣のヒダと色遣いも好きです。
油彩も良いですが、彼が描いた1本1本の線が見える
パステル画も、いいですね~。
 
作品の主人公だけでなく、細部の草花や小動物
リアルで、可憐です。
 
鑑賞後、ショップでハガキ(印刷)を見たときは、
彼の繊細な筆運びが失われてしまっていることに
愕然としました。
やはりホンモノは質感が全然違います。

バーン・ジョーンズ個人の作品だけを集めた展覧会は
日本で初めてだそうです。
8月19日まで。