みずみずしい美しさに完敗

11月2日
 
渋谷・Bunkamuraミュージアムで開催中の
「巨匠たちの英国水彩画展」に行きました。
HP:http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/12_manchester/index.html
↑動画で会場内の様子が見られます
 
イメージ 1
 
この絵に見おぼえありませんか?
電車内や駅のポスターになっている
ターナーの作品です。これに行ってきました。
 
 
 
 
 
私の場合、水彩画は油彩より鑑賞スピードが早いのですが、
今回は作品数も多くて(150点)、たっぷり2時間かかりました。
ちょっと疲れた(汗)。
 
実は私はターナーの絵があまり好きではなく、
この絵画展での私のお目当ては、後半のW・ブレイクと
ラファエル前派だったのですが、
実際に本物をたくさん見て、ターナーの良さが
わかった気がします。
 
今までは写真やポスターなどでしか
見ていなかったからでしょうね、
ターナーって、あまりにも色がぼや~としていて
霧がかかっているようで、何が描いてあるのか
わからんじゃないか!
と思ってました。
 
本物を見ると、繊細なグラデーションを作っている
緻密な筆のあとがしっかり見えて、ぼや~、だと
思っていたところに、ある種の執念のような、迫力を感じました。
やっぱり実物の力ってすごい!
イメージ 2
 
今回、ターナー作品で印象に残ったのは、
『アップナー城、ケント』→
という、お城と船と夕陽が描かれた1枚です。
 
 
 
 
 
 
イメージ 3でも、今回私が一番気に入ったのは、
やっぱり歴史モノでした。
ホメロスの「オデュッセイア」を
題材にした、サミュエル・パーマーの
←『カリュプソの島、オデュッセウスの船出』
雲が!雲がめっちゃキレイ!

 
 
実は西洋絵画にはヒエラルキーがあります。
いや、ありました。
 
古くから最も崇高な絵画、つまり格式高い、
とされてきたのは、
聖書やギリシア神話を題材にした宗教的な「歴史画」。
 
その次は、王侯貴族など歴史上の有名人や権力者が
注文して描かせた「肖像画」。
これは今で言う、お見合い写真でもありました。
 
そして最も卑近なものを描いた「静物画」や
「風景画」が続きます。
 
私の絵画の好みも、おおよそこの格付けの通り。
つまり、風景画や、無名の市井の人を題材とした風俗画、
そして印象派以降の絵画には、概して興味ないです。
(例外もかなりありますが。)
 
何度パリに行っても、
オルセー、オランジュリー、ポンピドゥーに行けない・・・。
一度は行きたいのだけど、優先順位が低いもので。(汗)
 
次回、パリに行ってもやっぱり、
まだ行ってない「ギュスターブ・モロー美術館」と
「カルナヴァレ美術館」、あと
リュクサンブール宮とフォンテーヌブロー宮に行ったら
・・・わあぁ、もう帰らなきゃ!!
になっちゃうんだろうなあ・・・。
 

最後に、ちょっと気が早いですが、
約一年後の2013年、秋に東京都美術館
大規模なターナー展が開催されます。
ロンドンのテート美術館から、油彩画40点と
水彩画多数が来日予定です!
乞うご期待!