レ・ミゼラブル

1月11日 
話題のミュージカル映画レ・ミゼラブル」を鑑賞しました。
 
平日昼間だったので上映30分前くらいにいったら、
すでにほぼ満員!!しまった!
かなりの人気ぶりです。
結局、前から2列目という至近距離で見るはめに。
スクリーンの中央の席なのがせめてもの救い。
 
しかし始まってみたら、近いだけにスクリーンが
視界いっぱいいっぱいで、すごい迫力、臨場感。
終わった直後、思わず拍手しそうになりました。
前で見て良かったかも。
 
普通の映画と違って、これは字幕がほぼ「歌詞」なので、
スクリーンが近くても、字幕を読んだあとに絵を見る余裕があります。
 
ではまずは「レ・ミゼラブル」のあらすじを簡単に。
 
たった1つのパンを盗んだ罪で、19年間
牢につながれた主人公ジャン・バルジャンは、
仮釈放中に出会った司教の親切さと真心に感動して改心し、
名を変えて人生をやり直し、市長にまで出世します。
しかし牢獄で看守だったジャベールという男が
市長の正体に気づき、彼を逮捕しようとせまります。

ジャン・バルジャンは孤児のコゼットという
少女を育てることを決意していたため、
捕まるわけにはいかない、とコゼットを伴って
逃避行を続けます・・・というのが第一部。
 
第二部は大きくなったコゼットとその恋人のロマンスが
語られるとともに、パリの街は1832年6月の
「六月暴動」(労働者VS政府、の市街戦)に向かって、
緊張感が高まっていきます。

映画を見て最初に気づいたのは、
あれ、24653じゃない・・・ということ。
映画ではジャン・バルジャンの囚人番号が
24601になっていました。
なるほど、元々英語の舞台で「オーワン」と歌っているところを、
日本語版では発音が近い「ごーさん」に変えていたのですね。
 
 
 
有名な「I Dreamed A Dream(夢やぶれて)」ですが、
どのような状況で歌われているのか知らなかったので、
女工から売春婦へと身を落としていくファンテーヌ
の悲哀や悔しさを思うと涙があふれました。
 
しかし私が一番胸を打たれたのは、
特定の場面ではなく、フランスの歴史そのものです。
 
宝塚で「ベルばら」を見たすぐあとだったので、なおさらだと思いますが
バスティーユ陥落に始まるあの大革命ののち、
共和政→ナポレオンによる帝政→王政復古→七月革命による
立憲君主制の成立と、何度も政治政体が変わったのちに迎えた
1832年の「六月暴動」。
 
大革命勃発から40年あまりがたっても、まだ人々は
三色旗を掲げて自由を求め、「フランス万歳」と叫びながら
銃弾に身を捧げている・・・。
大革命であれほど多くの血が流されたのに、
なおも犠牲を払わなければ得られない・・・「自由」とは
そのようなものだったのだ、としみじみ感じました。
ちなみに、さらにその後フランスは、1848年に
二月革命を経験することになります。
 
隣の席の女性はファンテーヌの歌以降、
ほぼずっと涙をぬぐっていました。
他の人の話では、舞台同様、この映画も
リピーターが多いようです。
帝劇のお芝居も見たいのは山々だけど
ベルばらもあるし、お財布が厳しいなあ・・・。
 
この映画はゴールデン・グローブ賞を獲り、
アカデミー賞有力候補でもあるので、
これからまだまだお客さんが入るでしょうねえ。
ロングランになると思うので、1ヶ月くらいたったら
また見ようかな。