今日も命日!

まあ365日、誰かの命日なのですが・・・。
2月15日はお釈迦さまの命日です(本来は旧暦ですが)。
お寺では「涅槃会(ねはんえ)」という法要が執り行われます。
 
お釈迦さまは多くの弟子を引き連れて、教えを説きながら
各地を旅しましたが、故郷へ戻る途上のクシナガラという町で
80歳で亡くなります。
古代(紀元前5世紀)においてはかなりの長生き。
さすがです。
 
しかしその原因はというと・・・。
実はキノコにあたったから(涙)。
食べちゃいけないキノコだったんですかねえ。
豚肉にあたったという説もあります。
ちゃんと火を通さなかったんでしょうかねえ。
 
このときに料理を出した鍛冶屋のチュンダは、きっと
落ち込んだことでしょう。
お釈迦さまはそんな彼の苦悩を見通すかのように、
「これまでの人生で、スジャータさんの乳粥と
チュンダが出してくれた食事が一番うれしかった。」
とおっしゃいました。
すざまじい下痢に苦しみながら・・・。
(冷や汗をダラダラ流しながら、にっこり仏スマイルしているのが
目に浮かぶのは、やはり例のマンガの読みすぎ?)
 
亡くなったとき、釈迦は頭を北向きに、右脇を下にして、
2本の沙羅の木(沙羅双樹)の間に横たわっていました。
北枕で寝るのは縁起が悪い、というのはこれに由来します。
この寝そべったポーズの仏像を涅槃仏(ねはんぶつ)といい、
タイのバンコクには超巨大な黄金の涅槃仏があります。
足の裏の模様がきれいです。
 
釈迦の教えでは、この世の苦しみの原因は
何かに執着を持つこと(煩悩)にあり、その煩悩の炎を消し去った状態
つまり悟りの境地のことを「涅槃(ニルヴァーナ)」と呼びます。
 
死んだ人間は、欲望も感情も一切持つことはできません。
それで、人が死ぬことを「涅槃に旅立つ」などと言うわけです。
よくサスペンスドラマなどで刑事が、死体を「ほとけさん」
と呼んでいるのも同じこと。
仏教では、人は死ねば、悟りを得たのと同じ境地に達するのです。
 
さて、お釈迦さまが亡くなったあと、その遺体はどうなったのでしょう。
続きはまた別の機会に。