零戦とアメリカ陸軍の日々

一週間のお休みをいただきました。
で、旅行に行く予定もないので、家にこもって
文庫版のぶ厚い『永遠の0(ゼロ)』を一気に読了。
百田尚樹の作家デビュー作です。
 
氏はもともと(いまも?)関西の大人気テレビ番組
探偵!ナイトスクープ」の放送作家だそうですが、
あのアホな番組(ほめ言葉です)とは似ても似つかぬ
すばらしくよく出来た小説でした。
 
いや、小説の形をとってはいますが、
ほぼ太平洋戦争の証言集、ドキュメンタリーですね。
自分もゼロ戦乗りになったかのような爽快感と興奮が味わえ、
ときに帝国海軍の愚かさに憤慨し、
ときに主人公の信念に心打たれ。
そして最後の思いがけない展開に、不覚にも大号泣!!
 
まさに文庫版解説で児玉清さんが書いているように、
主人公の宮部は特攻で死んだ、という事実からハナシが始まるのに、
読み進むにつれて完全に宮部に惚れてしまい、
生き残って欲しい、もしかして死んだというのは間違いで
いまも生存しているのでは、と思ってしまいました。
 
そしてこのカッコよすぎる主人公をV6の岡田准一
演じるのだそうです。
そう、映画化されます!今年の12月公開予定。
岡田くんは『天地明察』でも主役(渋川春海)を演じていました。
主要キャストが出ています。

さて、実は『永遠の0』を読みつつ、平行して
連続ドラマ『アーミー・ワイフ』を見はじめました。
現在のアメリカ陸軍の軍人の妻たちの物語です。
番組紹介HP:http://www.hikaritv.net/sp/armywives/
 
思えばアメリカは20世紀に入ってからほとんどずっと
戦争をしている国ですね。
代表的なものだけでも、一次大戦、二次大戦、朝鮮戦争
ベトナム戦争湾岸戦争イラク戦争・・・。
本土に爆撃を受けたことはないものの、
ずっとどこかしらに派兵している・・・。
 
そして兵士たちの一人ひとりに両親がおり、妻や子供がいるわけで。
戦争そのものや、戦地からの帰還兵のトラウマなどはこれまでも
多くの映画で取り上げられましたが、
基地内で暮らす軍人の妻、という立場については
あまり考えたことがなかったので、非常に興味深く見ています。
(我が家の近所にも米軍住宅がありますし。)
 
これが最後の姿になるかもしれないと思いながら
任地に旅立つ夫を見送り、何ヶ月あるいは数年もの間、
今日夫が死ぬかもしれない、という状況の中で、
子育てをしながら日常生活を送る・・・。
そんな妻たちの忍耐とたくましさを知りました。
極秘任務の場合は突然召集がかかるので、いつからどこへ行くとも言わず、
ふと気付いたらさっきまで隣にいたはずの夫がいない、
なんてこともあるようです。
 
中には夫の不在中に不倫に走ってしまう妻もいたり、
夫の乗る機体が撃墜され生死不明という情報が入ったり、
妻同士の女子会を楽しんだり・・・。
次々に色んなことが起こって、目が離せません。
まだ最初の5,6話しか見ていませんが、
数日中ににシーズン1を制覇する予定です。