Fragile7  ハンガリーのビアマグ

オーストリアに続き、今度はお隣の国ハンガリー
ビアマグです。この二国は昔、ひとつの国でした。
 
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最近はガラスや金属のビアマグが多いですが、
これは昔ながらの陶製でずっしり。フタ付きなのでなお重い。
ビアマグにフタをつけるようになったのは14世紀。
ヨーロッパでペストが猛威をふるったさいに、
ハエなど虫が入ることを防ぐために始まったようです。
本当はペスト菌を媒介するのはハエではなくネズミ(につくノミ)
だったのですが。
 
ハンガリーの紋章があしらわれています。
王冠の上の十字架が曲がっているのは、その昔
ケースにしっかりと入れないまま、鉄のフタを閉めてしまったからとか。
ほんまかいな。貴重品のはずなのに扱いがいい加減(汗)。
この王冠は現存します。

ハンガリー」は外国がつけた呼び名で、かつてアッティラ大王の
もとでこの地を支配したフン族という民族に由来します。
ドイツ語ではウンガルン。
現地ハンガリーでは、民族名、国名ともに
マジャール」と言います。
 
実はマジャール人はアジア系の民族です。
名を名乗るときも、日本や中国同様、姓→名の順。
住所もひっくりかえさず、広い地域から狭い地域へ。
 
かつては中央アジアで活躍する騎馬民族だったので、
田舎の人はいまも馬の扱いに長けており、
例えば二頭の馬を併走させて、その背に片足ずつおいて
立ち上がる、なんていう離れ業までやってのけます。
まるでサーカス。
 
ハンガリーは未踏の地なので、いつか名物のフォアグラや
貴腐ワイン(トカイワイン)を味わってみたいものです。