ダヴィンチと「アンギアーリの戦い」展

東京富士美術館で開催中の
レオナルド・ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展
~日本初公開「タヴォラ・ドーリア」の謎~』に行きました。(8月9日まで)

超久しぶりの八王子。駅からバスで15分という山奥?にたどり着くと、すでにセミひぐらしが鳴いていてびっくり。

東京富士美術館は常設の西洋絵画展も素晴らしいのですが、今回は常設展示のスペースの一部を使って、特別展に関連した「天才ダ・ヴィンチのひみつ展」(~8月30日)というサブ展示が行われていました。私はこのサブ展示の方が面白かった(笑)。

ダヴィンチの手稿に書かれた設計図をもとに、彼が発明した諸々の
機械を実際に作ってあります。木製の模型の展示。ヘリコプターや自走車、戦車といったよく見るものだけでなく、旋盤や、柄のついた車輪を転がしながら歩くと距離が測れる装置な
ど、今でもそのまま使えそうなものも。
昔行った、ミラノにある「ダヴィンチ科学博物館」を思い出しまし
た。ミラノの方は、触ったり動かしたりもできましたが。

残念ながらこのサブ展示は巡回しないようです。本展示の方は今後、京都(京都文化博物館8月22日~)と仙台(宮城県美術館来年3月19日~)に巡回します。

その本展示はと言いますと、ダヴィンチファンならご存知、あのヴェッキオ宮(当時はシニョーリア宮)「五百人広間」における2大巨匠対決の際に描かれたダヴィンチの幻の絵画「アンギアーリの戦い」の謎に迫るものです。

未完のまま失われてしまったダヴィンチの壁画「アンギアーリの戦いは、実物を見た人などによって描かれた模写が多く残されており、実際にはどんなものだったかを知る貴重な手がかりとなっています。
今回の展示の目玉は作者不明の模写の板絵“タヴォラ・ドーリア”。これは近年、東京富士美術館からイタリアに寄贈されたものだそうです。

また、やはり失われてしまった対するミケランジェロの壁画「カッシナの戦い」の模写も展示されており、2大巨匠の競演を再現しています。この模写作品の肉体表現が、わたしにはどうもウィリアム・ブレイクに見えて仕方ないのですが・・・。まあブレイクは好きですけど・・・

会場入ってすぐのところにミケランジェロの「ダヴィデ像」の頭部(多分原寸大)がありました。本物は見上げることしかできない(台座含めて5メートル近く)ので、ダヴィデの顔を真横からじっくり見られるよい機会でした。
一番有名なマキャヴェリ肖像画が来ていたのも良かったです。
ただ、全体的にはアンギアーリ研究の成果発表という感じで、専門的すぎるように思いました。

グッズ売り場にはヴィンチ村のワイナリーで作られた、その名も「キャンティ・レオナルド」というワインが。エチケットは“ウィトルウィウス的人体図”!
めっちゃかっこいい!試飲があれば、自分の誕生日プレゼントに買ったかも。

あ、そうそう。この展覧会は誕生日当日に行くと本人の観覧料がタダになります!!もちろん私、誕生日に行きましたとも。これから8月9日までに誕生日を迎える方、是非お出かけください☆