カラヴァッジョ展

前回の記事(パンテオン24「イースター・エッグ」)に写真を1枚追加しました。こちらもごらんください↓
http://blogs.yahoo.co.jp/moralehistorya/34209480.html

以前紹介したイースターエッグに、ロシア土産でいただいた聖像画がデコパージュされたイースターエッグと、今回クラクフで入手した仔羊ちゃん(ひとめぼれ)を加え、ただいまうちの玄関はこんな感じデス☆

さて本題。
今年度一発目の展覧会レポは、上野・国立西洋美術館で開催中の『
カラヴァッジョ展』でございます。

ちょうど都美館さんの「ボッティチェリ展」が最終日、かつ桜が満開の日曜とあって上野公園はすんごい人!人!人!
よりによってこんな日に・・・でもご招待いただいたので仕方ない
か・・・と行ってみたら幸いにも『カラヴァッジョ展』はそれほど混んでなかった♪

今回の展示で印象的だったのは、なんといってもライティング。
暗闇の中に絵画が浮かび上がるかのように、絵を下からライトアッ
プしているのです。カラヴァッジョの劇的な明暗の表現をさらに強調していて、会場全体が独特の雰囲気に包まれていました。

約50枚の展示作品のうち、カラヴァッジョ本人の絵画は11点ですが、カラヴァッジョの影響を受けた画家(カラヴァジェスキ)たちの作品も、よくもまあ見事に真似たなあ~という感じ。

今回の出品作の中で私が一番好きなのは「エマオの晩餐」です。
キャプションによると、はじめは画面左上に光源となる窓が描かれ
ていたそう。でも消して正解。あの漆黒の空間があってこそ、ですね。
「エマオの晩餐」↓
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カラヴァッジョの絵画のコントラストの激しさは、やはり彼の気性にあるのでしょうね。短気で粗野。芸術家にして殺人犯。
しかし彼がいなければ、レンブラントもベラスケスもいなかったか
もしれない。まさにルネサンスからバロックへの橋渡しをした存在です。

あ、最近になってカラヴァッジョの真筆であることが判明した「法悦のマグダラのマリア」が世界初公開。この作品にも注目です。

カラヴァッジョに関する当時の文字資料も展示されており、中でも「食堂でのアーティチョーク事件」の記事が笑えました。彼の性格がうかがえます。ぜひ読んでください。

『カラヴァッジョ展』をより楽しみたい方は、4月8日の夜(NHK総合)と4月17日の朝(NHK教育)に特集番組が放送されますのでそちらをどうぞ。詳しくは展覧会HP参照。

伝記映画もありまっせ↓うーん、見直したい!

ちなみに私が初めてカラヴァッジョの名を知ったのはデレク・ジャーマン監督の作品にはまっていたときでした。「エドワード2世」がお気に入り♪
いまだにティルダ・スウィントンの顔を見ると、デレク・ジャーマ
ンを思い出す・・・。

さて、実は今回、久しぶりに常設展も観覧しました。
常設展示室内の小企画展「描かれた夢解釈~醒めて見るゆめ/眠っ
てみるうつつ」が見たかったのです。
デューラーゴヤマックス・クリンガー、ルドンなどの銅板画の
展示。いずれもどこかで見たことがある作品です。テーマも「ファウスト」や「聖アントニウスの誘惑」といった、モンスター系や幻想絵画系で、わたくし好み☆
これだけでも見る価値ありです。

最後に今後の注目展覧会です。春は多いですね~。
以前に紹介したものはのぞいています。
参照:春の展覧会紹介記事↓

●「メディチ家の至宝 ルネサンスのジュエリーと名画」 4/22~7/5。東京都庭園美術館。真珠を身につけていくと100円引き!

●「ブータン 幸せに生きるためのヒント」 5/21~7/18。上野の森美術館。

●「ポンピドゥー・センター傑作選 20世紀の巨匠たち、ぞくぞく」 6/11~9/22。東京都美術館若冲の次はポンピドゥー!

●「西洋更紗 トワル・ド・ジュイ」 6/14~7/31。Bunkamura・ザミュージアム。ヨーロッパでよく目にする“田園の楽しみ”の壁紙が好き☆

●「古代ギリシャ 時空を超えた旅」 6/21~9/19。東京国立博物館。黄金のアフガニスタンの次はギリシャ!早割りペアチケット発売中。