ムセイオン7 チェス

チェスの発祥の地はどこか、ご存知ですか?
西に伝わってヨーロッパのチェスに、東に伝わって日本の将棋になりました。
・・・ということは、その間です。
 
正解はインドでした。
古代インドで生まれた「
チャトランガ」という戦略を練るための道具が起源といわれています。
 
当初はマージャンのように、四角い盤を4人で囲んでいたようですが、コマが入り乱れ盤面が煩雑になるので、やがて2人で対戦する形になりました。
 
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写真は携帯用チェス。インドで買いました。
箱根細工のような木製の丸い箱。なかなか良い仕上がり。
 さあ開けてみましょう。
 
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開けたフタをひっくりかえし、下に敷くと、
相手のコマを取ったときの受け皿になるという優れもの。
取ったコマを穴(←片方だけ栓を取っています)から下に落とすのです。
 
将棋とチェスの最も大きな違いはここです。
将棋は、奪った相手のコマを自分のコマとして再び盤に置くことができますが、チェスは奪ったコマはそれまで。盤面のコマは減る一方。
なので、将棋より比較的早く決着が付きます。
 
チェスで最強のコマは実はクイーンです(かかあ天下?)。
これはビショップとルーク、将棋でいう角と飛車を合わせた動きをします。
8方向にどこまでも。まさに縦横無尽。
 
司教帽で表されるビショップは、もともとインドでは象でした。古代インドにおいて、象部隊は戦争に欠かせない存在でした。
アレクサンドロス大王の遠征軍がインダス川付近に到達したとき、迎え撃ったインド側の軍も象部隊を連れていました。
 
城の形をしたルークはインドでは戦車でした。
現在のチェスには、「キャスリング」という戦法があり、
ゲーム中1回だけ、自分のキングとルークを
同時に動かすことができます(いろいろ条件はありますが)。
一度に2つのコマを動かせるのも、将棋にはないユニークな点です。
王を城の中にかくまう、という意味では将棋の「穴熊」戦法に似ています。
 
私はPSPや携帯のゲームにはあまり興味ありませんが、
昔から盤ゲームやトランプ、カルタなどは大好きで(←アナログ人間)、オセロ、将棋、チェス、マージャン、花札百人一首などはつきあってくれる人がいれば、いつまでもやってます・・・。
どれも、もう何年もやってませんね~。