今日のお・や・つ7 学生のキス

今日紹介するのは、
ドイツ、ハイデルベルクのお菓子です。
 
ハイデルベルクといえば
戯曲「アルト・ハイデルベルク
を思い出す方もあるでしょうか。
 
いわゆる古城街道沿いの街で、
ライン川の支流、ネッカー川が流れる
緑と歴史のある美しい街です。
 
丘の上に佇むハイデルベルク城は街のシンボルで、
一番の観光スポット。イメージ 1
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
また、ここには1386年に創設された
ドイツ最古の大学、ハイデルベルク大学があります。
いまも学生街、という雰囲気があり、
大学生たちが集っていた居酒屋なども
昔のまま多く残っています。
 
 
さて、このハイデルベルクの町の真ん中に
「クネーゼル」というカフェがあります。
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創業は1863年。
そのころはまだ、若い男女がおおっぴらにデート
できる時代ではありません。
 
このカフェにはいつも、学校帰りの女学生や
男子大学生たちが集まっていましたが、
彼らは互いに、チラチラ相手を盗み見ることはできても、
愛を告白することはできませんでした。
 
当時の良家の令嬢には、ガヴァネスが付き添っていて、
悪い虫がつかないよう、いつも目を光らせていたからです。
※ガヴァネスについては以前紹介しましたね。
 
彼らのひそかな思いを察したカフェの店主
フリドリン・クネーゼルは、腕によりをかけて
とびっきりのチョコレート菓子をつくりあげました。
そして新商品に、「学生のキス」という、
なんともにくい名前をつけたのです。
 
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それはすぐに“愛のしるし”となり、
大学生と若いレディたちはこのチョコレートを贈ることで
相手に想いを伝えることができるようになりました