パンテオン13 ハヌカのドレイドル

いま、ユダヤ暦では「ハヌカ祭(光の祭)」の期間です。
「宮清めの祭」とも言われます。
 
これは、紀元前2世紀のマカベア戦争
ユダヤ人 対 ユダヤ教を弾圧するギリシア人の王)
のときに、異教徒に汚された神殿を奪還したユダヤ人が、聖なる火を灯して神殿を清めたことに由来します。

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写真のコマ(ヘブライ語でセヴィヴォン)は、ハヌカのときに子供たちが使う遊び道具。カラフルなので、たくさんおくとポップ
でも実は1つで事足ります。
 
コマの4つの面にそれぞれヘブライ語のアルファベット
ヌン、ギメル、ヘー、シンが見えます。(中央右から)
それぞれラテンアルファベットのN、G、H、Sに相当します。
 
これは、「ネス・ガドル・ハヤ・シェム!」
“すごい、奇跡が、そこで、起きた!” という言葉の頭文字。奇跡とは、神殿を奪還したさい数時間分のオイルしかなかったのに、ランプが8昼夜、神殿を照らし続けたことを指します。
それで、ハヌカ祭は8日間続きます。(2012年は12月9日~16日)
 
「そこ」とは聖地イェルサレム
ユダヤ人は故国を追われてから約2000年間世界を放浪し、いまも世界各地に住んでいますから「そこ」。
しかしイスラエルでこの遊びをする場合、当然
「そこ」ではなく「ここ」になり、
「ネス・ガドル・ハヤ・ポー!」と言います。

遊び方は簡単。何人でも可。
まず、全員に同数のトークン(擬似貨幣)を配ります。
キャンディ、ピーナツ、おはじき、などなんでもよし。
これはハヌカ・ギフトと呼ばれます。
 
次に各自が自分のトークンを1つ、場の中央に出し、山にします。で、ゲーム開始。
上記のセリフを言いながら、順番にコマを回します。
 
Nが出たら・・・何もしない。変化なし。はい、次の人。
Gなら・・・山のトークンを全部もらえます。
      そして他の人は、手持ちのトークンを
              1つ場に出します。
Hなら・・・山のトークンを半分もらえます。
      (奇数の場合は半分プラス1個)
Sなら・・・自分のトークンを1つ山に出します。

これを繰り返し、誰かが山と手の内にある全てのトークンを獲得したら、その人の勝ち。トークン(お菓子など)を独り占めできるというわけ。
 
このコマは10年以上前に、ユダヤ人のラビ(律法学者)にもらったのですが、このようにして実際に遊んだことは一度もありません・・・。
参加者募集中(?)。