スパゲッティが1本なら?

いまや誰もが「パスタ」と言う言葉をご存知でしょう。
しかし私が子供のときは、そんなおしゃれな呼び方はなく、
スパゲッティとマカロニしかありませんでした。
 
このスパゲッティですが、もし1本しかなければ
それはスパゲッティではありません。
スパゲットです。
イタリア語では、男性名詞の多くがOで終わります。
それを複数形にするときにはiに変化させるのです。
スパゲッティはスパゲットの複数形というわけ。
 
最近はコンビニなどでも見かけるイタリアのサンドイッチ、
パニーニも、もし1つならパニーノと呼ぶのが正解です。
 
ところで、イタリアでも柿を売っています。
日本から入ったので、日本語のままカーキcachi
(カにアクセント)と呼ばれています。
が、上記のような法則があるため、
イタリア人の中にはcachiをcaco(カーコ)の複数形と
勘違いしている人が多いのです。
 
さて、女性名詞の場合はだいたい語尾がaで終わり、
複数形はeに変えます。
つまりパスタのペンネも、1つしかなければペンナ。
 
ヨーロッパの諸言語は、とかくこの
性と数による名詞や形容詞の語尾変化に苦労させられます。
なにせ日本語にこんな法則はありませんから。
そうなんです。形容詞も修飾する名詞の性と数によって
変化するんです。つまり・・・

「ブラーヴォ!」と賞賛していいのは、相手が男性1人のときだけ。
男性複数なら「ブラーヴィ」。
女性1人の場合は「ブラーヴァ」、女性複数なら「ブラーヴェ」
と言わなければなりません。
 
ここまでくると冠詞はいわずもがな。
そう思うと、英語は覚えることが少ない、
かなり単純な言語です。
 
・・・ところで、イタリア人とスペイン人は
互いに自国語で話しても通じる、というのをご存知ですか?
 
私は長らくこれを都市伝説的なものと思っていたのですが、
実際このような場面を目撃した、という知り合いもおり、
またスペイン旅行に行ったときの添乗員がずっと
イタリア語で話しているのに通じていたので、
「本当なんだ~」と信じるようになりました。
 
国境を接しているわけでもないイタリアとスペインの
言葉がなぜそれほど似ているのか、
また今度、その秘密をお話しましょう。
 
P.S. 今日のグーグルのロゴはエドワード・ゴーリーの絵です!!
     今日は222でにゃんにゃんにゃんこの日。
     ゴーリーもネコ好きでした。