Fragile!1

新しい月になりました。
今月から新シリーズ「フラジャイル!」を開始します。
タイトル通り、ガラスや陶器などのコワレモノ特集です。
途中で割れちゃうんじゃないかとビクビクしつつ、
旅先から持ち帰ったものです。
今日は国内編。長崎で買ったコレ。
 
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下部のロゴにご注目ください。
アルファベットが3つデザインされていますね。
「VOC」。「オランダ東インド会社」のことです。
かつてオランダ経由で日本に持ち込まれたものの多くに
このロゴが見られます。
上に描かれているのはオランダの南蛮船。
 
鎖国中も、日本がオランダとだけは出島を通じて
通商を続けていたことはご存知ですね。
オランダが平戸に初めての商館を設けたのが1609年。
つまり日蘭交流の歴史は400年以上にも及ぶわけです。
ちなみにそのオランダ商館は1641年に出島に移転します。
 
さてオランダで昨日、大きな出来事がありましたね。
女王の退位に伴う、新国王の即位式です。
最近のオランダ王室では、国王が70代で譲位するのが
慣習になっています。
偶然にも、過去3代の王が女王だったため、
オランダで国王が誕生するのは123年ぶりです。
 
退位式の方はBBCの中継で見ていましたが、
その後の即位式(こっちの方が派手)はうっかり見逃しました。
でも、わが国の皇太子夫妻も臨席していたので、即位式の方は
日本の夜のニュース番組でも断片的に見られてよかったです。
 
退位式で書類にサインを終えた元女王と新国王夫妻↓
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新国王夫妻の子供は3姉妹。次もまた女王ですね。
 
 
王宮前の広場に集まった2万人の群集↓
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みんながオレンジ色のものを身につけているのは、
オレンジがオランダ王室のシンボルカラーだからです。
サッカーW杯のオランダ代表もオレンジ色のユニフォーム。
オランダ王家はオラニエ家といい、英語にするとオレンジ家なのです。
 
その祖先はオランダがスペインから独立するさいに(16世紀後半)
ユトレヒト同盟を率いて戦った、あのオラニエ公ウィレムです。
また名誉革命で、妻のメアリ2世とともにイギリス王位についた
ウィレム3世も同じ家系。
昨日即位した新国王の名もウィレム・アレクサンダー
 
そして新王妃は、実はアルゼンチン出身。なので群集の中には
アルゼンチンの旗を振っている人もいました。
彼女は元キャリアウーマンの一般人。で、王室に嫁いだ。
・・・つまり雅子妃と同じ経験をしています。
そのため二人は以前から親密で、今回の即位式も新王妃から直接
雅子さまにお誘いの電話があったそうです。
 
さて、日本語の「オランダ」はHolland(木の国)という
オランダ語から来た呼び方ですが、
正式な国名はNetherlandsネザーランド/ネーデルランド王国です。
これは「低い土地」という意味。実際にオランダは海抜以下の
低地が多く、そのためどんなに干拓しても常に
土地が水没する危険がありました。
 
オランダでよく見かける風車は、この流れ込んでくる海水をかき出すために
つくられたもの。他の国の風車(粉ひき小屋)とは用途が違うのでした。