イタリアのレストランにピッツァはない?

イタリアの食堂には階級(?)のようなものがあります。
一番、格式高いのが「リストランテ」。
メニューをいくら眺めても、ピッツァはありません。
 
ここでは、アンティパスト→プリモピアット(パスタなど)
→セコンドピアット(肉料理など)→デザート→コーヒー、
という具合にコース料理を頼みます。
どれかを省略してもOK。
私は、食べきれないのがわかっているので
(ヨーロッパ人の1人分は日本人女子の2人分はある)、
前菜とプリモだけでもいいですか?と聞いてから
入っていました。
 
ちなみに2人で1つの料理をシェアする場合は、
「We share it.」とか
「Facciamo a mezzo.」
(ファッチアーモ・ア・メッツォ/半分こします)
と言えば、最初から2皿に分けて持ってきてくれます。
 
リストランテより、もう少しカジュアルで入りやすいのが
「オステリア」や「トラットリア」。
 
さらにその下あたりに「ピッツェリア」があります。
ピッツァはいわばファーストフードなので、
ちゃんとしたリストランテにはありません。
食べたいときは、専門店であるピッツェリアに行きます。
(たまーに、ピッツァが食べられるトラットリアもあり。)
 
ヨーロッパには、日本や中国のように一つの皿を複数で取り分ける
という習慣がありませんので、当然、
ピッツァも一人一枚頼むのが普通です。
アメリカンピザと違って、イタリアンピッツァは生地が薄いので
見た目ほどの量はありませんが、もし1枚全部食べきれなさそうなら、
最初からミミを残すという手があります。
 
そしてイタリア人はピッツァを手で食べません。
基本的にナイフとフォークを使って、切って食べます。
あ、スパゲッティはフォークだけ使って食べましょう。
補助のスプーンを使うのはお子様だけです。笑われます!
 
ピッツァといえばやはり定番は「マルゲリータ」。
よく知られているように、これはイタリア王妃の名前。
王妃がナポリを訪問したさい、このピッツァを献上したところ
大変気に入ってもらえたので、
ピッツァ職人が王妃に名前をもらって名づけたそうです。
ちょうどこのピッツァにのっている
バジルの緑、モッツァレラチーズの白、トマトの赤が
イタリアの国旗の色でもあるところから、
イタリアを代表するピッツァとなりました。
 
このマルゲリータ王妃の夫ウンベルト1世は、以前紹介した
統一イタリアの初代王ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世
息子で、第二代目の国王です。
 
最近は日本でも、ちゃんと石釜で焼いた本格的なナポリピッツァが
食べられるようになりましたね。
ああ~書いてたら食べたくなってきた~。