これぞハーレムの原点

なにかヤラシーものを期待してご訪問くださった
男性のあなた、ごめんなさい。
少女マンガの話です。
 
『夢の雫、黄金の鳥籠』(小学館)と言う作品を最近読みました。
作者は『天は赤い河のほとり』を描かれた篠原千恵さんです。
同氏の作品は昔から大好きで、特に子供のころは
短編のサスペンスをよく読んでいました。
闇のパープルアイ』や『青の封印』も好きです。
 
しかしながら中でも傑作なのはやはり『天河』ですね。
これを読んで、わたくし実際にヒッタイト
行ってしまいましたもの。
関連記事:http://blogs.yahoo.co.jp/moralehistorya/30738460.html
 
で、トルコにやたら愛着のわいた篠原女史が
現在連載中の作品こそ、今日ご紹介する
『夢の雫、黄金の鳥籠』(1~3巻、以下続刊)です。
 
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舞台は16世紀のオスマン・トルコ帝国。
田舎(ロシア?)の村からさらわれて、皇帝(スルタン)の
後宮(ハーレム)に献上されてしまった少女が主人公です。
権謀術数渦巻く宮廷で、あらゆる陰謀に翻弄されつつ、
皇帝以外の男性に心ひかれてしまったり・・・。
 
・・・この主人公ヒュッレムの性格は、正直に言って
『天河』のユーリそのもの。
貧しい村の出身のはずなのに、豪華なドレスや宝石にあまり
感動もなく興味もなく、皇帝の寵愛を競い合う側室たちを
冷めた目で見ている・・・。
そしてまた、侍女が3人(1人はしっかり者で、2人はミーハー)
というのもユーリと同じ。
 
さて、ヒュッレムが仕えているそのスルタン(皇帝)は、
実在したスレイマン1世(↓マンガでは金髪長髪のイケメン)。
 
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うーん、まさにオスマン帝国最盛期!!
これからの物語で、彼の治世中のあらゆる史実が描かれるらしく
楽しみです。
(実はヒュッレムも実在した同名の妃をモデルにしています。)
 
ちょうどヨーロッパでは宗教改革の嵐が吹き荒れるややこしい時代。
そしてヨーロッパへの進出をはかるトルコの話をするには
ハンガリーハプスブルク家、フランスなどの動向にも
触れなければならず、スケールの大きな歴史マンガになっています。
『天河』はヒッタイト・ブームを巻き起こしましたが、
こんどはオスマン・トルコ・ブームがやってくるでしょうか。
 
ところで、現在のトルコにはオスマン時代の街並みや
家屋がとてもよく残っている町があります。
それが、町ごと世界遺産に指定されているサフランボルです。
次回はこの、オスマン・トルコにタイムトリップできる町
サフランボルを紹介したいと思っています。