コロンバとコロンビーナ その2

先日チャップリンの「ライムライト」を見ていたら、
劇中劇に、コロンビーナという女性が出てきました。
パスクワの山車に点火する、あのコロンビーナと
何か関係があるのかな~と思い、ちょっと調べてみると、
直接の関連はないようでしたが、かわりに
面白いことが分かりました。
 
コロンビーナはイタリアの伝統的なお芝居の人物だったのです。
それが、ヴェネツィアで誕生した即興喜劇、
コンメディア・デッラルテです。
 
主なキャラクターはこんな感じ。
●裕福でケチなヴェネツィア商人、パンタローネ
パンタローネの娘、コロンビーナ
●コロンビーナの恋人で貧乏な青年、アルレッキーノ
●見栄っ張りな軍人、カピターノ
●下男のザンニ
 
これらの類型的な人物が設定されており、あとは
役者が即興で演じたようです。
お芝居は仮面をつけて行われました。
特に17世紀ごろに盛んでしたが、
その仮面や扮装は、いまもヴェネツィアのカーニバル
で見ることができます。
 
ところで、アルレッキーノarlecchinoは道化役で、
ピエロの原型でもあるのですが、これを
フランス語ではアルルカンarlequin
英語ではハーレクィンharlequin
と読むのですね。
あのハーレクィンロマンスのハーレクィンがアルルカン
と同じだったとは!
 
コンメディア・デッラルテはモリエールシェイクスピア
の戯曲にも影響を与えているそうです。
確かに、モリエールの喜劇にはパンタローネによく似た
キャラクターが出てきます。
いろんなことがつながって、ほ~、と思っていたら
さらなるシンクロニシティが!
 
そのハナシはまた明日。