中国人はなぜうるさい

我が家のお隣さんは中国人です。
数年前に越してきたのですが、あいさつもなく、
中国との間を行ったり来たりしながらの共働き夫婦だそうで
あまり家にいないので、会ったことも話したこともありません。
 
あ、はじめに断っておくと、私は中国の歴史や文化が好きで、
中国語圏には4回、旅行に行ってます。
また長期休暇のたびに私自身が外国人になるので、
日本にいる外国人や中国人に対して何の差別意識もありません。
 
さて最近、にわかにお隣さんが騒がしくなり、来客があったり
家の前の道をうろうろしていたり・・・。
そして気付きました。いつのまにか増えてる!!
 
・・・赤ちゃんが生まれたようです。
すでにしゃべりだしています。
それで、家にいる時間も家族の会話も増えたのでしょう。
さらにここ数日の猛暑で窓はお互い開けっ放し。
つまり・・・うるさい!!
 
街中で中国人が会話してるのを聞いて、なんであんなに
声がデカいんだろう、と思ったことはないですか?
ケンカでもしてるのか、何か怒ってるのか・・・。
これは中国語のしくみに理由があります。
 
中国語はすべて漢字で表記されますね。
日本語と違って中国語では1つの漢字には1つの音(読み)
しかありません。
例えば「マー」という読みの漢字は
馬、麻、罵などいろいろあり、これを区別するために
“四声”と呼ばれるイントネーションをつけます。
 
例えば・・・
高い平板なマーなら、意味はお母さん(漢字がでません)。
しり上がりのマーなら、麻。
低く抑えたマーなら、馬。
日本語の「まぁ!」のように下がるマーなら、罵(しかる)。
となります。
 
中国語はこの、声の抑揚をしっかりつけないと
意味が変わってしまうので、声の高低の幅がかなり広いです。
日本語や韓国語が狭い音域で話されるのに対し、
中国人は、日本人が興奮したり怒鳴ったりするときにしか
使わないような高い声をよく使います。
アクセントも強いので、全体として声が大きくなる、
というわけなのです。
 
逆にいえば、ちゃんと通じる中国語を話したければ、
恥ずかしがらず、歌うようにオーバーに抑揚をつけてください。
北京語の響きは世界一美しい、とも言われています。
ゆっくりと朗読される唐代の漢詩などは、たとえ意味が
わからなくてもうっとりします。
 
私はお隣の会話をたまに盗み聞き(というかイヤでも聞こえる)
しながら、中国語のヒアリング能力を鍛えています。