「魔女の秘密展」とローテンブルク犯罪博物館

5月7日、大阪文化館(天保山)で開催されていた『魔女の秘密展』にいきました。
明日から新潟で始まります。

イメージ 1

チケットカウンターのそばには変身コーナーがあり、魔女のマントや帽子を借りて、ホウキにまたがっての記念撮影が可能(笑)。

イメージ 2

会場では最初に、小部屋に通されプロローグ的な映像を見せられます。映像の頭がくるまで小部屋の外で待たされるので、ここで入場制限ができるというしくみ。そしていざ展示室へ。

さてみなさん。魔女って一体何者なんでしょう?
どんなイメージをお持ちでしょうか?

15世紀のヨーロッパでは、魔女の条件が5つありました。
1、邪悪な魔法(呪術、魔術)を使う
2、空を飛ぶ
3、サバト(悪魔が主催する黒ミサ/魔女集会)に出席する
4、悪魔と契約する
5、悪魔と性交渉をもつ

中でも、魔女のイメージとして誰もが思い描くのは「空を飛ぶ」姿ではないでしょうか。ハリーポッターもホウキにまたがって空を飛んでいますよね。

が、これは大きな誤解。

魔女が飛べるのは「空飛ぶホウキ」を持っているからではありません。魔女はホウキがなくても飛べます。ホウキではなく雄ヤギや豚に
またがって飛ぶこともあります。

なぜ魔女は飛べるのか。
それは飛行軟膏を体にぬっているから。その軟膏の作り方を教えてくれるのが悪魔です。魔女がよく、大なべや乳鉢を使っているのは飛行軟膏を作るため。そして飛ぶのはサバトに行くときだけ。
だから別の場所に行ったり途中下車(?)はできません。一度ホウキにまたがって飛び上がったら、まっすぐサバトの会場に向かうのみ。

残念ながらこの展覧会では魔女が使ったホウキや大なべが展示されているわけではありません。しかし、様々な魔除けのお守りはとてもユニークですし、中世の魔女狩りを語る上で重要な、ハインリヒ・クラマーの『魔女の鉄槌』と、有名なデューラーの版画は必見です。
人間の頭部のミイラや、双頭のヤギやネコといった奇形動物の展示もあり。各種の拷問道具、死刑執行人の鉄マスク、斬首用の幅広の剣なども印象的。

つまりおとぎ話やファンタジーとはかけはなれた、グロテスクかつ見ているだけでも痛い内容ですので、子供向きではありません。
拷問道具の中でも目玉はやはり「トゲのある椅子」。わたしはドイツのローテンブルクにある「中世犯罪博物館」で同じものを見ました。今回の展示品も同館から。そこには犯罪、拷問、処刑に関するあらゆるものが展示されています。

中世犯罪博物館↓囚人をさらす鉄のカゴ
イメージ 3

さらし台にはまって記念撮影する観光客↓
イメージ 4

有名な「鉄の処女」↓
イメージ 5


あれ?トゲのあるイスの写真は撮ってなかったぞ。なので館のパンフレットをご覧ください。右下。
イメージ 6

こんな不気味な博物館もありますが、ローテンプルクは中世の面影を残す、絵本のような素敵な町です↓
イメージ 7

さて、「魔女の秘密展」はグッズコーナーも充実!魔法グッズ、占いグッズ、関連書籍がいっぱい。ここを見ているだけでもかなり面白いです。

この展覧会は新潟・名古屋・浜松・広島を巡回し来年3月ごろに東京でも開催される予定。前売り券には展示物の1つである「モグラの手のお守り」のレプリカ付もあります。
関連記事を旅行サイトに提供中↓
こちらもぜひご覧ください!