フリッツ!&サムライソース

果たしてこの世に、イモのフライが嫌いな人がいるのでしょうか?
新大陸アメリカ原産で、インカ帝国の主食でもあったジャガイモは、かつてヨーロッパで「貧者の食料」と呼ばれていました。
岩石のようにゴツゴツした無骨なフォルム。これといって特徴のない味。そして芽の部分をしっかり取り除かなかったために中毒死する人がいたことも、ジャガイモの評判を悪化させました。

しかーし!それから400年。いまやポテトフライは世界中で付け合せの定番。イギリスのフィッシュ&チップスにも、アメリカのハンバーガーにも、そしてベルギーのムール貝にもついてくる!

さて、美食の国ベルギーの名物はたくさんありますが、実はフライドポテトもベルギー発祥。じゃあなぜ英語で「フレンチ(フランスの)・フライ」なのかって?
諸説ありますが、1次大戦のときにヨーロッパにやってきたアメリカ兵が、フランスの食べ物と勘違いして母国に伝えたから、といわれています。
ベルギー人の半分はフランス語を話しますからね。(あとの半分はオランダ語。ごく一部でドイツ語。)

そういえば名探偵ポワロの吹替で有名な声優の熊倉一雄さんが先日亡くなりましたね。「ゲゲゲの鬼太郎」のエンディングソングを歌っていた人です。
アガサ・クリスティーが生み出した名探偵エルキュール・ポワロ氏はベルギー人です。が、フランス語を話すので、よくフランス人と間違えられています。
「私の灰色の脳細胞が・・・」という熊倉さんの声とあの独特なヒゲのお顔とがよくマッチしていました。なむなむ。

さて、ハナシを戻して。
前回の「ファルスタッフ」の記事で、近くに有名なフリッツの店があると書きました。それがこちら「フリッツランド」↓

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ベルギーではポテトフライをフリッツと呼びます。そして必ずマヨネーズをつけるのがベルギー流。
見よ、このたっぷりマヨネーズを!

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十分塩が効いているのでマヨはいらないと思うのですが・・・。うーん、カロリーが心配。ちなみにベルギーにはフリッツとハンバーグをはさんだサンドイッチもあります。炭水化物in炭水化物・・・。
そしてこの量!小腹が空いたときのオヤツに・・・なんてもんじゃない。
これ全部ひとりで食べたら晩御飯は入りません(汗)。
でも揚げたてホクホクでおいしかった~♪

スーパーでは様々な味のフリッツ用ソースが売られています。
中でも定番は「サムライソース」!↓

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唐辛子入りのピリ辛です。ネーミングの由来は不明(汗)。
ほかには、トマトと赤ピーマンが入ったアンダルシア風や、パプリカとオニオンが入ったアメリケーヌ、またニンニクマヨや、ケチャップマヨなどがありお土産にもいいです。
ジャガイモ以外なら、エビフライやカキフライ、生サラダにかけてみると合うかもしれません。

最後におまけ。
ブリュッセル散策中にこんなフリッツ屋を発見↓

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有名な「小便小僧(マヌカン・ピス)」とフリッツを合体させた「フリッツ小僧(マヌカン・フリッツ)」という店。
フリッツが立ちションしてやがる・・・。
まさかの組み合わせ。さすがにこの店がおいしいとは思えませんでした・・・。

「Travel.jp」という旅行案内サイトに記事を提供中。
HP→ 
http://guide.travel.co.jp/ たびねす

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