根比~べ

昨日の続きです。
 
ローマ教皇が亡くなると、
新たな教皇を選ぶ選挙「コンクラーベ」が行われます。
これは、“鍵をかける”という意味です
教皇が決まるまでのあいだ、投票権をもつ枢機卿たちが、
外部との接触を完全に断たれ、食事も制限され、
ヴァチカン内の個室に閉じ込められるからです。
 
14世紀に、次の教皇が何年も決まらなかったことに怒った、
ヴィッテルボ(ローマ近郊)の民衆らが、
枢機卿たちを監禁したことに由来します。
 
投票は、ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂で行われます。
ミケランジェロの祭壇画「最後の審判」や
天井画「天地創造」がある部屋としても有名ですね
 
ここで枢機卿たちによる互選が行われるのですが、
誰かが過半数の票を得るまで、何度も、何日にも渡って
討議と投票が繰り返されます。
それでよく、コンクラーベは「根比べ」、と言われます。
 
誰も過半数を得られなかったときは、投票用紙が燃やされます
その黒い煙を見て人々は、今回の投票では、
教皇が決まらなかったことを知ります。
システィーナから白い煙が立ち上ったときが、
教皇誕生の合図です。
 
ドラマ「ボルジア」では、非公開である
コンクラーベにおける、枢機卿たちの権力闘争や駆け引きが
克明に描かれていました。
コンクラーベが長引くと、いらだった民衆によって
食事の量や回数がどんどん減らされていくのが、
ちょっとかわいそうでした。
 
ダン・ブラウンの小説(映画)「天使と悪魔」
でもコンクラーベについて詳しく描写されています。