ドラキュラに遭遇!

7月末
 
都内某所で、ルーマニア料理を食べました。
と言うと、古くから銀座にあるレストラン(大昔に一度行きました)
を想像するかもしれませんが、今回行ったのは違う店。
 
中に入ると、ルーマニア人のかわいらしいお姉さんが
「あなたたちが来るのを待っていました~
と英語で出迎えてくれます。(誰にでも言ってます。)
 
この日は1000円のランチコースを頼みました。
ドリンクバーと、パンかライス、スープ、ミニサラダ、
メイン、デザート・・・とってもリーズナブル!
 
メインは、肉(チキンのポトフ)、キッシュ、
パスタ(ジェノベーゼ)から選べ、
私は単に食べたかったのでキッシュにしましたが、
キッシュがルーマニアにあるのかは不明です。
基本的にキッシュは、ドイツに近いフランスのロレーヌ地方の
郷土料理として知られています。
 
正直なところ、ルーマニア料理らしさというのは
特に感じられず、若干残念。
さらに小バエがちょろちょろしていて、油断すると
料理にとまったり浮いたりしているのも、すごく残念
なので、店名は伏せます。
 
料理はともかく、この店の面白いところは
内装が凝っているところです。
テラス席もあるログハウス風で、
民族的な装飾がなされています。
壁にはあの「コマネチ」の彫刻も。
そしていたるところに、かの「ドラキュラ」公の像が!

そう、ルーマニアはかつてワラキア公国と呼ばれ、
ブラム・ストーカーの小説「吸血鬼ドラキュラ」
のモデルとなった、
ヴラド・ツェペシュ・ドゥラクール
(ヴラド3世)が治めた地なのです。
 
ヴラドは15世紀後半に、オスマントルコ帝国の侵攻から
祖国を守ったルーマニアの英雄。
父と兄をトルコ戦で失い、自らも一時トルコ軍の
捕虜となりました。
彼はその屈辱を晴らすため、また勇猛果敢さをアピールするため、
味方の兵士らの前でトルコ兵の血を飲み干してみせたり、
トルコ兵の死体を槍で刺し貫いて、それを街道の両脇に
延々と立ち並べたりしました。
そうして彼は「串刺し公」と呼ばれて、
トルコ軍に恐れられるようになりました。
 
ルーマニアにはいまも、ヴラドの居城
ブラン城が残っていて、観光客が内部を見学することもできます。
ルーマニア旅行の際には、ぜひとも訪ねたいところです。

ドラキュラに見つめられてのルーマニア料理。
メニューを見てみると、夜の方が本領発揮みたいなので、
次回は虫のいない冬場のディナーに行ってみようと
思っています。