3月15日に気をつけなはれや!

チャン河合風のタイトルで失礼。
今日は久しぶりに古代ローマのお話。
 
シェイクスピア作『ジュリアス・シーザー』の中に、
ユリウス・カエサルについてのこんなエピソードが登場します。
 
ある日の朝、カエサル元老院に出勤するため家を出ると、
あわてて奥さんが追いかけてきました。
 
「あなた、今日はどこへも行かないでください。
実は昨夜、あなたが血まみれで倒れている夢を見ました。
なんだか胸騒ぎがするので今日は家にいてください。」
 
カエサルは一笑に付します。
「なにをバカなことを。ただの夢じゃないか。」
 
歩き出してしばらくすると、また呼び止める者があります。
占い師の老婆でした。
 
「もしもしカエサルさま、
3月15日にお気をつけくださいまし。」
「なに? 3月15日だと。それは今日ではないか。」
「いかにも。しかし今日はまだ終わってはおりませぬ。」
 
その後ご存知のように、カエサル元老院の議場で
暗殺されるのです。
カエサルの妻や占い師が、彼の死を予言していたかどうかは
ともかく、カエサルが紀元前44年の3月15日に
殺されたことは間違いないようです。
 
最近になって、彼が襲撃されたまさにその場所の
正確な位置が判明したとか。昨年10月のことです。
詳しくはコチラをご覧ください↓

昔、私がローマに行った当時は、その場所はかつての
ポンペイウス劇場跡で、現在「パンクラチオ」というレストランが
建っているあたりだ、と聞いていたので、そのレストランに行き
ローマ遺跡風の地下空間で写真を撮らせてもらいました。
(食事もせんとすんません。)
カエサルの像なども飾ってあり、よい雰囲気でした。
 
さて。
カエサルの最後の言葉は何でしたか?
 
「ET TU BRUTE!」
エット・トゥ・ブルーテ。
 
そう。
「ブルートゥスよ、お前もか・・・!」
ヨーロッパや英語圏の人にはラテン語のまま通じます。
もしそんな場面(どんな場面??)に出くわしたら、
ぜひ使ってください。
日本人がラテン語を話したら、相手はびっくりすること
間違いなし!