ハモン・デ・狂想曲 その8

これまでのお話。
生ハムを丸々1本買ってしまったのが、昨年12月。
そのおいしさに小躍りしながら食べ進んだものの、
脂肪の少ないバビージャ側からアタックしたため、
大腿骨に近づくにつれ肉が固くなり(寒さのせいもある)、
とうとう骨に当たって削れなくなりました。
で、先日ついにひっくり返したのであります。
 
リニューアルしたハムちゃん↓
トンネルができた(笑)。
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ふっふっふ。これで存分に削れるぞ!
というわけで、まずは黄色くなっている表面の脂身を
そぎ落とします。すぐにピンクの肉が現れました。
これを出来るだけ薄~くまっすぐ専用ナイフで削るのは
以前ご紹介した通りです。
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OH!めっちゃ霜降り☆
肉と脂のバランスが理想的です。
 
豚の脂といえば、先月イタリアのレストランで
前菜に「ラルド」を頼んでみました↓。
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写真は全体的に色がオレンジ過ぎますが、軽くトーストした
パンの上に真っ白なラルドのスライスがのっています。
ラルド(つまりラード)は豚の背脂を塩漬けにして熟成させた
イタリアの珍味。
特にトスカーナで作られる、カッラーラ産の白い大理石
ミケランジェロの彫刻作品に使われている)の箱の中で熟成させた
「コロンナータのラルド」は食通の間で有名です。
私が食したのがコロンナータ産かどうかはわかりませんが。
 
まずはラルドだけをつまんでパクッ。
うちのハムちゃんの脂と全然違ーう!!
口の中で溶けます。まろやか~。塩気はさほど感じません。
熟成によって脂は完全に植物性に変化している
とは聞いていましたが、食べ進んでいくと
本当にマーガリンのような・・・(汗)。
 
肉や豚の匂いは全くしません。これが本当に豚のアブラ?
と驚きました。
このときはメインに合わせて赤ワインを頼んでいた
のですが、むしろ白ワインの方が合うかな。
いずれにせよ貴重な体験でした。
 
さてうちのハムちゃんですが、ひっくり返してからは
順調に減っていき、いま現在はこんな感じ。
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最近すこーし暖かくなって湿度も上がってきたので、
天気の良い日は、買った当時の豚くささが台所に漂っております。
来月、友人宅の新築祝いに招かれているので、
ハムちゃんも出張させることにしました。
たくさん削ってもらえるといいな。

賞味期限が半年なので、梅雨までに食べきるのが目標。
秋になったら2代目ハムちゃんを購入予定。
次はやっぱりイベリコかな~。