THE LONGEST DAY

タイトルを見てあの曲が浮かんだ方は
かなりの映画通。
そう、今日6月6日はいわゆる「D・デイ」。
第二次世界大戦末期に「ノルマンディー上陸作戦」が
敢行された日です。

1944年のことでした。つまり今年はちょうど70周年!
欧米諸国では記念の行事や式典が大々的に行われています。
これを書いているいまちょうど、オバマ大統領が
北フランスのオマハビーチに近い墓地で、
記念の演説をしています。
バイユーの墓地でも
、女王や王族臨席のセレモニーが
行われています。もちろん、実際にこの作戦に参加した
退役軍人たちも多く出席しています。
 
この作戦の一部始終は、1962年に公開された
史上最大の作戦(原題:THE LONGEST DAY)」
という映画で克明に描かれています。
ジョン・ウェインロバート・ミッチャムヘンリー・フォンダ
などアメリカのスターのみならず、イギリス、フランス、ドイツの
名優たちが共演を果たした、なんとも贅沢なキャスティング。
そしてリアルな描写は圧巻です。
 
ノルマンディー上陸作戦とは、ナチスドイツに占領されて
しまったフランスを、ドイツから解放しようとする
連合軍の計画です。
当時ドイツ軍と戦っていたのは主にソ連で、
ドイツを東から攻める東部戦線がメインの戦場でした。
しかしスターリンとしては反対側(ドイツの西側)からも
味方の攻撃があれば助かる、ということで米英軍に
第二戦線の形成を要求しました。
つまりドイツをはさみうちにするのです。
 
これに応じてアメリカ、イギリス、カナダ、アイルランド
などから17万を超える将兵がイギリス南部に集結し、
アメリカのアイゼンハワー将軍の指揮下、次々に
北フランス・ノルマンディーのオマハビーチ、ユタビーチ
などに上陸しました。

25000の航空機。5000の艦船による艦砲射撃。
空てい部隊に爆竹人形。7月までに100万の兵が上陸。
・・・まさしく史上最大の作戦です。
このときの活躍によって、のちにアイゼンハワー
大統領に当選します。
 
この2ヶ月後、フランスは解放され、このことが
ナチスドイツの敗北を決定付けました。
ドイツ軍がパリを放棄するさい、ヒトラーはパリを破壊するよう
命じました。ヒトラーはパリに何度も連絡し、
パリは燃えているか!?」と繰り返しました。
 
しかし美しい都に火が放たれることはありませんでした。
ヒトラーの命令に従わなかった勇気あるナチス将校
コルティッツ将軍は、のちに名誉パリ市民となりました。
 
二次大戦の戦局を大きく動かし、戦争を終結へと導いた
ノルマンディー上陸作戦。
実際に参加した生存者とともに、これを記念する大々的な行事
を行えるのは、今年で最後かもしれません。