ブラッディ・メアリ

この間、仕事で絶対主義時代のイギリスについて
話していました。
有名な“ヘンリー8世と6人の妻たち”のエピソードから始まり、
エリザベス1世が没するまでの、チューダー王朝の物語。
 
エリザベス1世の腹違いの姉、メアリ1世の紹介の最後に
「で、ついたあだ名が“ブラッディ・メアリ”。」
と言った瞬間、静かに聞いていた子供たちが
「ええ!この人のことなの!?」
「うそ、こわーい!」
などと突然ざわめきだしました。
 
くわしく聞いてみると、
“夜中の2時22分に合わせ鏡をして「ブラッディ・メアリ」
と3回唱えると、メアリが現れる”のだそうです。
ほほう、と思い、
「へえ、そうなの。じゃ今度やってみるよ。」
と言うと
「ええ~!」
「本当に出てきたらどうするの~!」
と悲鳴のような叫びが。
「まあ、インタビューでもしてみます。」
と至って冷静なわたくし。
 
なぜか外国人の幽霊はこわくないのです(日本人は超こわい!)。
というか、歴史上の人物に本当に会えるなら、
幽霊でもかまいません。
あ、でもシェイクスピアより古いなあ、
今の英語で通じるかなあ、なんて考えちゃった。
 
で、昨夜たまたま、心霊映像特集のテレビ番組を見ていたら
ブラッディ・メアリを呼び出しているものがあったので、
お!これかあ、と思い改めて調べてみると、
このメアリはイギリスの女王とは何の関係もなく、
アメリカの都市伝説でした。
ざーんねん。
 
アメリカでは肝試しとしてよくされているそうで、
メアリ(当然アメリカ人)がなぜ、どのようにして死んだのかや、
本名についても諸説あるそうです。
 
最後に、イギリス女王メアリ1世について。
父ヘンリー8世が宗教改革を行って「イギリス国教会
を創設したにもかかわらず、メアリ自身は依然カトリック信者で
あったため、彼女は即位後、カトリックを復活させて
多くの国教徒を処刑しました。
それがブラッディ・メアリというあだ名の由来です。
 
同名のカクテルもあります。トマトジュースを使った真っ赤な
カクテルで、私は好きです。