ルイ17世の心臓とアントワネットの墓

昨日に続き、フランス王家の墓所サン・ドニ大聖堂の紹介です。
フランス革命で処刑された国王と王妃といえば、ルイ16世&マリー・アントワネット。ではその息子、皇太子ルイ・シャルルはどうなったのでしょう。

革命が勃発したとき彼は4歳。8歳のときに父ルイ16世が処刑されたため、彼は当時国王一家が幽閉されていたタンプル塔(牢獄)内で便宜上の国王となります。そして10歳で病死しました。
しかし彼の存命中から、タンプル塔にいる少年は替え玉で本物の
ルイ17世は既に無事に逃げ出しどこかで生きている、という噂がありました。
実際革命後、「私こそルイ17世だ」と名乗る人物がヨーロッパ各地に出現します。義経やロシアの皇女アナスタシアのように、その後も生存説はささやかれ続けました。しかし2004年、ついに噂に終止符が。

ルイ17世の遺体を解剖した医師がひそかに保存していたその心臓と、マリーアントワネットの遺髪のDNA鑑定が行われ、やはりタンプル塔内で死亡した少年は本物のルイ17世であったことが証明されたのです。

王家の墓所サン・ドニ大聖堂の地下墓所(クリプト)に、その心臓が保管されています。これぞ正真正銘のルイ17世の心臓です!ごらんあれ。

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この地下空間にはブルボン家の王たちの心臓も保存されています。
金属の小箱に入っていて直接見ることはできませんが、ブルボン朝を開いたアンリ4世や、絶対主義時代のルイ13世、ルイ14世ものです↓
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そしてルイ16世とアントワネットなどのお墓↓。
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中に収められている遺灰は、ルイ18世(16世の弟プロヴァンス伯)がマドレーヌ墓地から移させたもの。ルイ18世自身の墓もここにあり、彼はこのサン・ドニ大聖堂に埋葬された最後の王となりました。
黒光りする墓石は1975年に設置されたもの。
アントワネットの墓↓
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地上部分に戻って。堂内の「サン・ルイの礼拝堂」と呼ばれる場所には、1830年ごろに作られたルイ16世とアントワネットの祈る像があります↓

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私が行ったときには、アントワネットの足もとに誰かが捧げた花がありました。もしかして、ベルばらファンの日本人だったりして~(笑)。
ちなみに右後方に映っているのはフランソワ1世のお墓です。

以上、サンドニ大聖堂でした。
みなさんもテロリストの脅しに屈せず、旅を楽しんでください!
私は来月は、あったか~い東南アジアです。そしてもうとっくの昔
に、来春のヨーロッパ行きチケットもとってしまいました~♪まあ危険度は日本にいるのと同じくらいの超マイナーな国です。

次回で、今年のブログ更新は最後になる予定です。